大村病院 糖尿病外来で救われた話

会社の健康診断の時、健康診断を受け付けてくれるところならどこでもいいからと言われ、近所だった大村病院へ行ったのが始まりでした。

そしたらなんと健康診断でアウトの判定。
医師からは「気をつけないと糖尿病になるよ。」との診断が付きました。

最初、担当していただいたのは院長の大村先生。

「通っていただけますか。」
「大盛りはやめようね。」
「銀シャリは美味いからね〜、量を過ごさないようにね。」
「野菜食べるといいですよ、僕は茹でて食べます。」

とかいろいろとアドバイスをいただきましたが、本人としては「ふ〜ん。でも薬飲めば治るんでしょ。」って思っていました。しかし、通院することにしました。

自分は男の先生がいいのと待つのが嫌だったので、いつも待ち時間の短い、順番が回ってくるのが早い先生を選んでは診察室へ。ところがどの医師も口を揃えて「うちには糖尿病の専門医がいるから、その先生のほうがいいですよ。」とのお達し。

渋々とその「糖尿病の専門医」とご対面。女の先生で高柳先生です。内心嫌でした、女の先生かよ、と。

そして、散々言われました。

いまの血糖値とHbA1cの値だと間もなく糖尿病。「どうしますか?自分で管理できないなら教育入院しますか!」とのことで最初は食事指導から。

管理栄養士の方から食事面でのアドバイスをいただくのですが、それでも自分としてはなんら危機感がない。普通に今までどおり食べて飲んでの毎日。そんなことを半年余り続けていました。やっていたのは処方された薬をのむことだけ。

それである日、妻の友達のお父さんが糖尿病で入院し、足の指を切断したと聞きました。

「えっ、糖尿病ってそんな事になるの!!」

よく聞く言葉じゃないですか糖尿病って、慣れ親しむほどに耳に馴染んじゃっていて、その恐ろしさに気づいた時には、インシュリンの治療間近。

まずは市川図書館へ行き糖尿病の本を片っ端から読みました。
そして図書館にある糖尿病関係の本は殆ど網羅しました。
敵を知り己を知れば百戦殆うからず。

そして得た結論、今のうちになんとかしないと未来と将来が危ない。

血糖値が高いとその血糖で血管が損傷し、まずは毛細血管からダメージを受ける、そうすると毛細血管で賄っている手足の指先、眼がやられる、血管が破壊されるので血が通わなくなると。具体的には指先の壊死、失明です。そして腎臓、肝臓へ。血糖値が高い事に加え、中性脂肪や血圧も年相応に標準値を越えています、だから今度は合併症。心筋梗塞に脳卒中が待っている。

腎臓がやられると腎不全で最終的には人工透析、調べたら週に三回通院し、一回5時間かけて血液をろ過するらしい。肝臓は肝硬変へとなるらしい。そして男はEDに、あの辺りも毛細血管で賄っているんですね、血流を。絶体絶命。

ここまで来てようやく馬鹿頭でも危機を感じたわけです。

減量しよう、痩せよう。痩せるためには食わなきゃいいんです、簡単なこと。だけどそれが出来ない、欲だから。しかしそこをセルフ・コントールしなければならない。

決意してはじめました。
まずは10kgの減量に成功。
しかし、そこからが落ちない。

そこでライザップの門を叩きます。
辛い三ヶ月でした。

四六時中腹が減っているなんてもんじゃない、飢えた状態。道に落ちている食い物が美味そうに見えたときは頭がクラクラしました。挫けそうになると本で得た知識を思い出し耐えます。そして夜な夜なYouTubeで白い巨塔を見ては、あんな病院へ入っちゃったらそれこそ終わりだ、と、自分を鼓舞しました。

しばらくすると当初137kgあった体重が90kgに。新卒の時のスーツが着られるようになったのがびっくりです。痩せて困るのが服、ではなくて靴です。足も痩せるんですね。靴がブカブカで歩きにくい、そして靴ずれになる。仕方ないので買い換えるまで靴下を二枚履いてました。

そして糖尿病診断の指標のひとつであるHbA1Cの値は当初の11.7から5.0になり、その他、中性脂肪、コレステロール、腎臓の指標であるクレアチニンも全て正常値に。ただ、これで安心してはいけないので、いまでも摂取カロリーには十分に注意しています。

枕が永くなりました。

医師と患者の間は準委任契約と言われているように、相互の信頼関係で成り立つものです。そういう点から自分は高柳先生を信頼し、治療にあたってきました。もっとこの先生のことを知りたくなり、国立情報学研究所のデータベースで検索し、高柳先生の論文も読みました。

最初、女性医師は嫌だなと思っていたのですが、よくよく考えるとそんなことはないと思いました。

なぜなら。

女性は男よりもコミュニケーション能力が高いんですね。そして、察する能力も優れている。
どちらも後天的に獲得されたと言われている能力です。

太古、男たちが食料のために狩りに出ている間、村を運営するのは女性たちでした。

その間、外から見れば格好のチャンスなわけです、襲撃するのに。だから男たちがいない間、襲撃が起きるのか、起きるとすればいつなのか、それを知るための情報収集が欠かせなかったわけです。だから女はよく喋るし、知らない女性同士でもすぐにおしゃべりに興じることが出来、そしてニュースの伝達が早い。井戸端会議なんて格好のコミュニケーションの場であったわけです。

一方の察する能力、母親は赤ん坊を育てるということをします。その時に欠かせないのが察する能力。いま、赤ん坊が泣いているのは腹が減っているのか、具合がわるいのか、はたまたなんなのか、母親が察することが出来ないと赤ん坊にとっては死活問題です。

もう一つ、男は権威がないと動けないのですが、女性は共感で動けるんですね。会社とか組織にいる方なら「あぁ」と実感していただけると思うのですが、男は自分の権限を超えて動くのが苦手です、特に部署間をまたぐ時。一方女性は、「あの人困ってるから」という気持ちひとつで易易とそういう壁を超えていけます。

つまり、対象のヒアリングを多くすることがベースになっている職業は女性の方が向いているんじゃないかと思いました。それ以来、可能な限り医師や会計士、弁護士は女性の方にお願いするようになりました。

医師、AIで真っ先に無くなるなんてことも言われていますが、どうなんでしょう、2001年宇宙の旅じゃないですが機械に色々と言われても、、、という気持ちはあります。

そういえばつい最近、イーロン・マスクが参加する米国の企業 OpenAI がとても言えないくらいやばい文章を生成すると言うので技術的な詳細を論文に掲載できない、なんて記事を読みましたが。

イギリスの新聞、ガーディアンの記事です。

https://www.theguardian.com/technology/2019/feb/14/elon-musk-backed-ai-writes-convincing-news-fiction

大村病院、外来はなかなか混んでいますが、糖尿病外来は予約制です。
予約さえすればあまり待たずに診察を受けられます。

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