Giftの2周年ライブで初めて聴いた富澤タクがとんでもなくよかった話。
2019年8月11日、カジュアルレストランGiftの2周年を祝うライブがありました。
たまたまそれを告知するチラシが出来上がったときにGiftで食事をしていて、マスターから「よければ」みたいな感じで誘っていただいて行ってみたという次第です。率直に言うと、あんま期待はしてませんでした。ライブと言うよりかは、マスターのめでたいことなので顔を出そうと思っただけです。
それで当日。
18時開場、19時開演というタイムスケジュール。定刻ちょっと前にGiftに行くとほぼ満席。一番奥のソファに座りシードルを飲みつつ演奏を待つわけです。で、これがなかかな始まらないのよ。押すってやつですね。オンタイムでサラッと始まるのかと思っていたらとんでもない。ほぼ30分押しくらいでやおら登壇。
一曲目はお互い探り合うみたいな感じでスタート。こういうのってこっちは聴くぞ!ってなってるし、向こうは向こうで演るぞ!っていう状態なのでテンションが解けるまでがちと大変ですね。それに最初はお互い全力でやらないし。。。
段々と耳が馴染んできてサウンドについていけるようになってくると聴こえてくるわけです、音楽が。
まずギターの弾き方がアレです、“GO STRAIGHT AHEAD ‘N MAKE A LEFT”って感じなんです。たとえは違うかもしれませんが、絵の上手い人がさらさらっとシンプルな線で描いたような、アーティキュレーションをあえて崩すんです、そして芸コマなアクセントとフィルを使う。タイム感も小節を越えて息の長いフレーズで、そしてノリがクロイ。この方が一緒にやっていたことがあるというCharも相当クロイですから、当然といえば当然ですね。そういえばCharの「気絶するほど悩ましい」を途中でプレイしてくれました。
ギターは弦が6本あるのですが、ちゃんと6本ある弾き方です。コードヴォイシングも今風というと語弊がありますが、アッパーストラクチャートライアドの多い曲だったように感じました。
ギター一本でのライブだったのですが、和音を感じさせるソロや、メロディを予感させるリズムを刻んでいってくれてGood Vibrationです。
そして歌ですが、声がズルい、歌を歌う人がズルいなって思うのは自分にしか出せない音程を持っているじゃないですか、アレです。伴奏をつけるギターは平均律楽器なので微妙にずれたピッチが独特なうねりを生むんです。サックスプレイヤーでもありますが、ソロの中で感極まって重音を吹いちゃうみたいな、そういう魂の叫びをあたかも自然にさらっと繰り出すわけです。
当日はファンと思しき方も多くいらしたのですが、女性がほとんどだったのもとてもよくわかる気がします。響くよね〜、この声は。そして途中のタメ、というか、間というか、「ぇっ、ここで!」みたいなブレイク。転調も「そこへ行くかっ」ってとこへ行きます。かなりエッチだと思います、富澤さん。
曲と曲の間のトークも面白くてエロくて、いろいろ知ってる大人の男って感じです。
終わってからも、とても気になったので帰ってからYou Tubeで探しました。レコーディングされたものはボーカルをデッドに録って伴奏は残響多めにミックスしているようです。
ちなみにAppleMusicで探したらありました。
マスター、誘ってくれてありがとう。
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