/ 最終更新日時 : MOTO8 らふ・すけっち らふ・すけっち きのうとおなじ時刻をとけいでたしかめること さっきまでみてた夢のすじをコトバで説明しようとすること わすれてしまったひの日記をこくめいにつけること きみのしたをはしる風がいてひとこまごとをびりゅうしになった あたしのせな […]
/ 最終更新日時 : MOTO8 Time enough for love Time enough for love #4 「満足?」 ベッドの上で体を起こし、枕の形を直すと髪を梳き上目遣いに自分を見る。夜の帳はまだ開く気配がない、遠くからクルマの走る音だけが聞こえてくる。 「キスの余韻でうごけない。」 言った彼女を抱きしめ、あとはささやく言 […]
/ 最終更新日時 : MOTO8 Time enough for love Time enough for love #3 「帰りは運転するから、飲んでいいわよ。」 彼女の言葉に誘われ麦焼酎のお湯割りを頼み、シメに茶飯とお新香を食べほうじ茶をもらった。 「夜は寒いわね。」「いこうか。」 キーホルダーを彼女に渡し助手席に乗る。自分のクルマの助手 […]
/ 最終更新日時 : MOTO8 Time enough for love Time enough for love #2 「むかしね、すっごくイライラしているときがあって、そんなにイライラしてるなら、もう口なんてききたくないって思ってた。」 シュガーハウスの駐車場にクルマを停め、海岸線が見えるところまで並んで歩いた。水平線の向こうにはまだ少 […]
/ 最終更新日時 : MOTO8 Time enough for love Time enough for love #1 「晴れるといいよね。」そう言うと彼女は電話を切った。 平日の午後、黄昏れにはまだ早い時間に待ち合わせる。 家を少し早く出てエノテカでワインを探す。「赤がいい、あまくないやつ。」というリクエストにかなうワインを探した。 約 […]
/ 最終更新日時 : MOTO8 はんなり #19 月はいつでも夜の女王。 波の音が遠くに聴こえる。いまは引き潮なのか、昨日の夜より、海が遠くにあるように感じる。 ベッドから起き上がり窓辺へ行く。 「月明かりに照らされるのが好き。」 彼女の希望でレースのカーテンだけにしておいた窓辺から外を眺める […]
/ 最終更新日時 : MOTO8 はんなり #18 A Perfect Moment 手をつないで戻ったホテルで、奈津美とまたキスをした。 閉じたドアを背にして、長い、奈津美しかいないキス。 黙っていると波の音が聞こえて、オフィスで出会った奈津美と、何だか遠くに、ここまで、来たんだなあと思う。 ・・・・ま […]
/ 最終更新日時 : MOTO8 はんなり #17 Never to go on trips with anyone you do not love. 裸足の奈津美が、砂の上に脱いだ白いコンバースへと帰っていく。 ゆらゆらと。まるでそこから躍り出た光のように。 くくり髪の奈津美の背中と、海岸線の小さな家々。 海も空もにび色の景色は、同じ色の風の中で奈津美が笑ったとき、時 […]
/ 最終更新日時 : MOTO8 はんなり #16 冷たくなくてやわらかい、奈津美の唇はとてもなめらか。 車窓に映った奈津美の笑顔。 自分にとっては遥かなる旅をしても見に行く価値のある、笑顔だ。 ぎこちなく握った手を奈津美は躊躇することなく握り返してきた。 そして。 「ちゃんとしたいんだって、言ってた。」「うん。」「約束守っ […]
/ 最終更新日時 : MOTO8 はんなり #15 À vitesse amoureause 鈍色の雲が上にかかって、陽が近いせいか、それでも車窓から見る海は青い。 「車で隣に座るのと、ちがうね」 昼過ぎの江ノ電の、のんびりした横がけのシートから、奈津美が海側の景色を見ようと、首を見返る。細くて、どちらかと言えば […]